果たしてそうでしょうか

東方 絵 音ゲー

同担拒否、その生態

この記事はGUTアドベントカレンダー2018の12/25担当分です。

はじめに

「同担拒否」について……お話しします。

 

みんな……

 

「同担拒否」……って、知ってるかな……? 

 

「同担拒否」……というのはね

 

同担拒否とは 元々はジャニヲタ用語。

ジャニヲタの間では自分の推しタレントを「担当」と呼ぶ習慣があることから。

推し対象がかぶる人とは仲良くなれないタイプの人がそのことを宣言するときに使う。

 

同担拒否 (どうたんきょひ)とは【ピクシブ百科事典】

といったことを……

 

「同担拒否」

 

と言うんだ。

 

 

さて、

 

今回の記事ではこのような面妖な存在である「同担拒否」について述べていきたいと思います。

世の中には何らかの理由で推し対象がかぶる人とは仲良くなれない人がいます。好きなものを他人と共有できないとはかなり厄介な性分ですね。

ちなみに反対は同担歓迎と呼ぶそうです。

私の友人に深刻な同担拒否精神をこじらせた人がいます。その方から伺った話も交えながら、今回は同担拒否とその生態について学んでいきたいと思います。

 

同担拒否って?

 

同担拒否をまずは大きく2つに分けたいと思います。

  • 穏健派同担拒否
  • 過激派同担拒否

この差はどこにあるのでしょうか。

 

穏健派同担拒否の典型的なマインドセット

「推しのことで他人と論争になりたくない」

「同担の人たちの治安が悪い、素行が悪いので関わりたくない」

「同担の人たちはめんどくさい人が多い」

 

過激派同担拒否の典型的なマインドセット

「同担の人を見るととにかくイラつく」

「推しを独占したい」

「自分以外に同担が居ると思いたくない」

「これ以上同担が増えてほしくない」

 

なんとなくわかって頂けるでしょうか。

「穏健派同担拒否」は、争いを避けるために同担を回避しようとする傾向にあると言えそうです。一方で「過激派同担拒否」は、基本的には同担の存在を否定する傾向にあるようです。

どちらにも共通するのは、自分の心の安寧を願うこと。異なるのは、同担の存在を肯定するか否定するか。であると言えます。

 

過激派同担拒否の人の状態は「推し被り○す」ともいわれます。 過激派同担拒否の類型については、こちらのねとらぼの記事が参考になります。

 

nlab.itmedia.co.jp

こちらの記事では同担拒否を以下の3つに分類しています(上では4つとなっていますが、残り1つは「同担歓迎」)。

  • 同担拒否:とにかく同担はお断り
  • 親輪外同担拒否:親しくない人で同担の人はお断り
  • 条件型同担拒否:普段は中がいい人でも条件がそろうとお断りになる

 

 「同担拒否の人ってファンコミュニティでの人間関係ボロボロじゃん……」と考える人もいるかと思いますが、親しくない人は例外になる人もいるようなので、必ずしも人間関係ボロボロとは限らないようです。

 

同担拒否の生態

ここからは、私の友人で深刻な同担拒否を抱えるWさんのエピソードを交えながら、同担拒否の生態を述べていきたいと思います。

便宜上、Wさんの担当のキャラクターをXとします(Xは現実の人物ではないことに留意)。

 

兆候

Wさんが同担拒否の兆候に気づいたのは、ツイッター上で担当について会話していても、なんにも嬉しくないということでした。Xの魅力について他人と語り合ってもなんか違うな……という思いをしていたそうですが、その原因は当時はわからなかったそうです。解釈が違う人とは話が盛り上がらないのかな?くらいに思っていたようです。

 

覚醒

Wさんが同担拒否として覚醒したキッカケは人気投票でした。

Xは元々は人気としてはパッとしない順位のキャラクターでした。その頃はWさんも安寧の日々を過ごしていたそうです。しかし公式のテコ入れ?によって人気が急上昇し、「Xが推しな人の存在が不愉快」という同担拒否とほぼイコールである自分の感情に気づいたそうです。
Wさん曰く、その気付きを得てから担当に関連するかなりの感情に説明がついたそうです。

 

思考

同担拒否の人間は同担の存在を認識するだけで気分が悪くなるそうです。

Wさんの口からは、

  • 真面目に考えたら同担拒否になる。同担拒否じゃない人間には真剣味を感じない
  • 本気で恋愛的な意味で好きなら同担をどうにかしたくなるはず
  • 自分の場合は独占欲が原動力だと思う
  • 同担拒否の論理は明快。「ライバルは少ないほうがいい」の一言で表せる
  • 同担は○す

といったパワーワードが登場してきました。

かなりの暗黒が渦巻いていますね。もちろん同担拒否が多数派ではないことをWさんは知っていますが、もっと同担拒否の人間が世の中に居てもおかしくないのでは?とも思っているそうです。アイドルをみんなで応援するのとは完全に別のパラダイムで担当のことを好いているのがわかりますね。

他にも

  • 異性愛者にとって担当が同性愛者だと仮定することにはなんの意味もないため、異性に対して同担拒否は発動し得ない
  • 担当に拒絶されるならそれはそれで納得する
  • 身内の同担の人にはできれば担当の話はしないでほしい(Wさんは上記の分類で言えば「親輪外同担拒否」だそうです。)
  • 当然、同担拒否の人間は布教をしない
  • そもそも自分の担当は親しい友人にしかバラさない
  • リアルで同担に遭遇したときは真顔になる

という独特の価値観を披露してくださいました。

 

愚痴

一方で同担拒否のについてなんらかのファッション、そういう自分に酔ってるのでは?といった指摘がなされることがあるそうです。それに対してはこう述べています。

  • 同担拒否は担当が被った時の理解不能な悲しみとか胸の痛みが出発点というセンシティブな一面もある
  • 同担拒否的主義を「選択してる」と思われるのは本当に心外。選ばされるもの

  • 同担拒否をやめられるならやめたい
  • きちんと自分の心に向き合って、同担とは仲良くするものという常識を打破したものだけが辿り着ける境地

かなり悲痛な感じですね。同担拒否をあえて選択するのは、ファッション同担拒否だと考えているそうです。

その他にも、こういった弱音を聞かせてくれました。

  • 正直同担と仲良くやっているオタクが羨ましい
  • 同担拒否は生きづらいので、同担拒否にはならない方がいい
  • 担当のファンアートを描いてくれる人のことをどう捉えればいいかわからない。自分の解釈に合う絵を見たときは純粋に嬉しい。同担拒否的には描いてくれた人の一番の推しでないことを願うしかない
  • 同担拒否をやめられるならやめたい
  • 人の思考を制限できるわけないので結局自分が負を抱えるだけ
  • 傍から見たらヤバい人な自覚はある
  • おそらく時間が解決するのを待つしか無い

やはりやりたくて同担拒否をしているのではないのですね。ファンアートの問題は興味深いです。一般に同担拒否の人は同担の二次創作などをする人のことをどう捉えているのでしょうか。作品に罪はない?

 

結論

同担拒否についてまとめると

  • かなり殺伐とした価値観に基づいた思想
  • 同担拒否の道は選ばされるもの
  • 生きづらそう

 

同担拒否の人を見かけたら

  • そっとしておこう
  • 担当の話を振るのは危険
  • 同担を紹介しないようにしよう

 

以上です。